海のプラスチックごみ、2050年には魚の量を超える

世界的に問題になっている不燃ごみの行く先。土に還らず自然界を破壊するプラスチック類により、多くの生物が命を脅かされている。このまま世界各国が相当に積極的なリサイクル政策を導入せずにいると、海に漂うプラスチックごみの量は、2050年までに海に住む魚の量を上回ってしまうという。19日にスイス・ダボスで報告書が発表された。
報告書は、単独ヨット世界一周航海で知られる英国人のエレン・マッカーサー氏が、循環型経済を提唱して創立した「エレン・マッカーサー財団」によって、世界の政財界の有力者が集う「世界経済フォーラム」年次総会に合わせて発表されたという。
同財団はマッキンゼー・ビジネス環境センターに協力を仰ぎ、世界規模で調査を行った。すると、プラスチック製容器包装は、うち95%もの割合で1度使用されただけで廃棄されていることがわかった。これによる経済的損失は、年間800億~1200億ドル(日本円にして約9兆~14兆円)だとされている。
さらに、この95%のうち、海に投棄されるプラスチックごみの量は少なくとも年間800万トンだそうだ。この量は、1分間に、ごみ収集車1台分ものプラスチックごみが海に流出していることと同様の意味をもつという。報告書では、「このまま何の対策もとらなければ、2030年には毎分ごみ収集車2台分、2050年には同4台分に増える」と予測されている。
また、報告書は「現状が続くならば、海洋に漂うプラスチックごみの量は、2025年までに魚3トンにつき1トンの比率にまで増え、2050年には魚の数を上回る」と警告しているという。
先日、プラスチックごみの影響で欧州沿岸にすむシャチが絶滅の恐れがあると報道された。このままでは海から生物がいなくなってしまうかもしれない。2050年まではあっという間だろう。早急な対策を望む。