泉鏡花

1873年11月4日、石川県金沢市下新町に生れる。
父・清次は、工名を政光といい、加賀藩細工方白銀職の系譜に属する象眼細工・彫金等の錺職人。
母・鈴は、加賀藩御手役者葛野流大鼓方中田万三郎豊喜の末娘で、江戸の生れ。
幼少期における故郷金沢や母親の思い出は後年に至るまで鏡花の愛惜措くあたわざるものであり、折にふれて作品のなかに登場する。
1880年4月、市内養成小学校に入学。
1883年12月に母が次女やゑ出産直後に産褥熱のため逝去し、鏡花は幼心に強い衝撃を受ける。